化学の勉強法!僕が東大に合格するまで。

化学の勉強法!僕が東大に合格するまで。

こんにちは、山本です。
今日は僕が東大に受かるまでの
化学の勉強法について書いていきます。

自分が受験生だったのはかなり前なので
曖昧な部分も多いかもしれませんが、
まあ思い出しながら書いてみますね。

ちなみに僕が受験生のとき、
センター過去問は原則100点、
東大の化学でも9割くらい取れたと思います。

(センター本番はメタンとエタンを見間違え
1問目で間違えて97点になりましたが…笑)

また現在では
化学の解説記事がメインのサイト(このサイト)で
月8万PVほどにもなっています。

なので多少は信頼性のある勉強法かなと。

まあとはいえ、
あくまで自分の勉強の歴史を振り返るので
いろいろ特殊な点もあると思うので
そこはあしからず。

現役生の頃の勉強

他でも語ってはきましたが
僕は高3の11月から勉強を始めました。

この時点で授業は有機化学ですから
僕の勉強は有機化学から始まります。
また特に勉強の指針も考えていなかったので
相当めちゃくちゃなことをしていると思います。笑

まず最初にアルカンから習ったときに
デカンの異性体75種類を全て書きました。

何か目的があるわけではなく
単に書いてみたかっただけです。

ただこの経験を通して
一番最初の段階で異性体の書きかたと
名前の付け方を完璧にマスターできました。

今思うと地味にアドバンテージになってましたね。

次に、普通に授業をある程度まで聞いたあと
セミナー化学や重要問題集を使って
とにかく構造決定を解きまくりました。

解くといっても知識が定着していないので
ある程度考えてから解答例を読む
というのがメインになっていたと思います。

エステル化、アルコールの酸化、
ヨードホルム反応などの検出反応
など、頻出な反応から順に覚わっていきました。

正直細かい知識は落としまくりでしたが
頻出なものから順に覚えていったので
問題を解けるようになるのは早かったです。

さらに構造決定から始めたのが幸運で
ちょっと知識を入れればあとはパズルだし
解いていて楽しいし、正解できると気持ちいいし
で、やっててめちゃくちゃ楽しかったですね。

また理論や無機に比べて計算も少なく
割と効率よく点数が上がっていったなと思います。

とりあえず構造決定を得意にしてから
あとはただ単に重要問題集を解きまくりましたね。

構造決定で培った下地があるので
あまり苦にならずに勉強できたと思います。
これで有機化学がかなり得意になりました。

ただしそれは有機化学だけで、
一応理論化学と無機化学も進めてはいたのですが
あまりできるようにはならなかった印象があります。

仕組みを理解するのが重要な理論や
知識をきちんと整理する必要がある無機では
以上のような「根性で解きまくる」という方法では
なかなか結果がでなかったんだろうな、という感じです。

まあ結論を言えば、
現役時代は有機に1点集中することで
有機だけ得意になったという感じです。

浪人時代の勉強法

時期によってやっていたことが違うので
一応分けて書いていきます。

先に断っておくと
僕は予備校(S台)に通っていたので
夏休みなど以外は授業がありました。

それ前提で考えてください。

①浪人前期(~8月まで)

ここではほぼ予備校の講義だけです。

そもそも高校の授業を聞いていない僕は
当然教科書だって読んだことはないし
基礎の基礎からわかってません。

だからほぼ講義の予習だけで
それ以上のことはやっていなかったと思います。

この経験を通して今思うのは、
・まずは授業を活用した方がいい
・予習メインで授業に参加するのがいい
・あまり深いことは考えず、
授業で与えられた情報の理解だけに徹する

です。

まず1点目に関して。

今参考書を読み返していて思いますが、
受験生当時は問題を解くことに集中しすぎ
文章の説明を結構読み飛ばしていました。

つまり受験生の時点では
参考書を読む読解力が欠如していたわけです。

その状態で参考書を読んでも効率が悪いです。

だから最初は人に教えてもらうのが早いわけです。

学校の先生がわかりにくくても
予備校に通っているなら予備校の講義、
通っていなくても今ならスタディサプリがあります。

最初は参考書などを読み込むよりも
授業や授業動画で勉強するのがいいでしょう。

ただし、やはり完全に受け身だとダメです。

近年「アクティブラーニング」も流行ってますが、
完全に受動的な状態では
先生の言葉が頭を通り抜けていくだけです。

そこで必ず予習はしてから授業に臨みます。

学校の授業であれば教科書を眺める、
予備校の講義であれば教材の問題を解く、
スタディサプリであれば教科書の該当箇所を眺める
などでもいいと思います。

とにかく事前に少し情報を入れて
授業のモチベーションを上げてから授業に臨みましょう。

そして最後の点は、
最初は完璧主義にならないこと。

最初から情報を入れすぎてしまうと
重要な知識から重要でない知識まで
全部まぜこぜに頭に入ってしまいます。

だから最初は深いことは考えず
先生が重要というものだけに集中します。

参考書で多少知らない知識があっても大丈夫。
まずは全体像をつかむことを優先しましょう。

以上が上半期の僕の勉強でした。

まあ単に授業を受けてたって話ですが
それでも本当に毎日予習はしていたし
授業の吸収率はかなり良かったと思います。

(あとあまり言いたくないですが、
やはり学校の先生より、プロの方がわかりやすいです。)

現在進行形で学校の授業を受けている人、
学校の授業をかなりサボってしまった人
などはまずここから始めるといいと思います。

②浪人夏休み

講義がストップする夏休みには
1冊参考書を利用しようと思っていました。

そこで友達にオススメされたのがこれ。

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化学の新標準演習です。

この参考書について僕が思うことは以下の通り。

良いところ
・解答解説が本質的でかなり丁寧
・なるほどと思わせる良問が多い
・「化学の新研究」と著者が同じ

悪いところ
・問題数が多い
・少しだけ誤植が多い

問題数が多いのは気合でいけると思ったので
良問が多くて解説が丁寧なのに惹かれて購入しました。

さて、では実際に解き始めますが、
まずは半分インプットのつもりで解きます。

化学は物理より複雑な現象が多いので
一度疑問を持ってネットで調べだすと
いつまでたっても解決しないことがよくあります。

だから最初の1周目は、
新標準演習の解説で理解できるところは理解する
新標準演習の解説で理解できないところは暗記する
くらいに割り切って解いていました。

このやり方と新標準演習は相性がよいです。

解説が丁寧な上に問題数が多いので
一つの現象に対する解説はより多いことになります。

だからこのくらい割り切っても
意外と丸暗記にならずにすみました。

以上のように
夏休みは新標準演習を1、2周
きっちりとやりきることに注力しました。

ちなみに、
同時に2つくらい夏期講習も取ってます。
だからそこで少し難しい問題も触れてます。

この段階でやる必要はないと思いますが、
新標準演習だけでは少し難易度が低いので
どこかで触れられるといいでしょう。

理想は新標準演習を終わらせた後でしょうが
僕はこの時点で時々触れていたことになります。

③浪人後期(10~12月前半まで)

ここからは知識の精度を高める勉強です。

授業である程度の全体像を押さえた上で
新標準演習をやりこんでいるので
ある程度の知識は入っています。

しかし、
・現象の理解が甘く、公式を暗記しているだけ
・暗記系知識の定着が悪い
・単純に勘違いをして覚えている
などがまだまだ多い状態です。

そこでこの時点で、
再び新標準演習を全て解き直しながら
化学の新研究で気になる部分を調べていきました。

ちなみに化学の新研究は以下。

理系大学受験 化学の新研究 改訂版

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あまりに有名な参考書ですが
一応僕のコメントも書いておきます。

良いところ
・とにかく情報量が多い
・コラムも充実し、単純に面白い
・「新研究に載ってないなら暗記するか」と思える

悪いところ
・メインの参考書にはしづらい
(あくまで辞書的に使うもの)
・高い、重い

まあ悪いとこっていってもいちゃもんみたいなもんですが。笑
しかも僕は友達から借りて使ってたので
お金の問題もありませんでした。

とてもいい参考書だと思います。

個人的に一番嬉しいのが
「ここに載ってないなら丸暗記しちゃえ」
と割り切れるところです。

仕組みから理解した方がいいのは確かですが、
全部完璧にしようとすると泥沼なのが化学という科目。

新研究に載っていないレベルであれば
もういいやと考えられるのがうれしいです。

とにかく、ここでもう一度
新標準演習を総復習しながら
新研究で細かい部分の理解を深めました。

この頃には知識がかなり深まってきて
頻出元素の電気陰性度は覚えてしまってましたね。
仕組みを考えるときに電気陰性度があまりに出るので。

新研究を読んで理解できないことでも
新研究を読んだという経験自体が
その知識を暗記するための手助けにもなります。

「あのとき調べたけどわからなかったやつだ」
という感じです。

この3周目の新標準演習を通して
もう化学は得意になっただろうな
という実感も湧いてきました。

そう言えばこのときに、「新標準演習には載ってないけど覚えたい知識リスト」のようなものを作っていました。新標準演習の内容は完璧にするのが前提として、追加の知識はルーズリーフに書き溜めていましたね。のちのち受験直前の復習にも役立ちました。

④受験直前期(12月後半~)

最後はひたすら過去問演習です。

12月の時点ではセンターと東大を半々、
1月は100%センター、センター後は東大
という感じでやりました。

この時点でかなり知識はあるので
センター試験はほとんど問題がなかったです。

特に練習はしていませんでしたが、
ここまで知識を定着させていたら
すでに9割以上を得点する実力がありましたし、
2、3回解いて慣れたら普通に満点が取れました。

しかしセンターは確実に満点を取りたいので
15分以内に解くことを目標に勉強してましたね。

とにかく知識を引き出すスピードを早くする、
知識や解法が曖昧になる部分を作らない
という感じで、最後の詰めの作業です。

少し話をそれますが、
たまに次々と参考書を変える、
いわゆる参考書マニアっていますよね。

あれをやると本当に知識の軸ができません。

1冊すべてを覚えるレベルでやりこむと
頭の中で化学のストーリーができてくるので
知識を思い出すスピードも上がります。

僕自身新標準演習をやり込んだこともあって
また仕組みから知識を調べ尽くしたこともあって
とにかく知識の検索スピードが早かったです。

するとセンター演習にかかる時間が
他の人の1/10くらいになってくるので
これも地味にアドバンテージになりました。

また東大の過去問ですが、
こちらも単にこれまでの知識を使う練習ですね。

東大は単に知識を問う問題よりも
既存の知識から考えて解く問題が多いです。

既存の知識を仕組みから理解しているので
東大過去問はそこまで難しくなかったですし、
東工大のようにより細かい知識が出るわけじゃないので
過去問演習でやるべきことは少なかったです。

だからこの時点では
過去問を解いていた
以上の説明はあまりないですね。

以上が僕が東大に合格するまでの化学の勉強法です。

あなたがこれを真似するなら

以上の流れをみると、一見、
新標準演習しか問題集を使っていない
と思いますよね。

ただ実際のところ
・結構な数の模試を受けていた
・予備校の講義では難し目な問題も扱われた
・講習などを積極的に取っていた
ということがあります。

だからあなたが以上の流れを真似するなら
新標準演習をもう少し早めに始めて
たとえば「化学の新演習」のような
もう1つ上のレベルの参考書を取り入れた方がいいでしょう。

理系大学受験 化学の新演習―化学基礎収録

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こちらは僕自身、あまり触っていませんが、
塾講師になってからパラパラ見ると
なかなか難し目な問題が多いです。

新標準演習などと著者も同じなので
ちょうどいいかなと思ってお勧めしました。

以上の勉強法を経て…

最後に少しおまけです。

僕は受験直前に化学の絶対の自信があり
友達にもめちゃくちゃ質問をされました。

あるとき友達が、
「無機化学が苦手で、センターが6割だ…」
と相談してきました。

その友達もよく勉強していて
知識が足りないというわけではなかったので
僕なりの整理の仕方を教えました。

仕組みに注目して教えたわけです。

教えたのは1~2時間でしたし、
センター2~3週間くらいのことでしたが、
最終的に9割以上の点数を取れたようです。

そのときに一番感じたのが、
化学は知識量だけじゃない
ということです。

どんなに知識があっても
仕組みを無視した丸暗記では意味がなく、
逆に仕組みさえ理解していれば
知識量は少なくてもなんとかなる
という感じです。

その友達はおそらく知識量はかなりあったので
僕が仕組みを教えたことで一気に成長できました。

この経験を踏まえて
やはり新研究を使って知識を深める段階が
相当重要だったなと思っています。

最後に

思い出して見ると意外と楽しく
かなりの文量になってしまいましたね。笑

あくまで僕の経験なので
参考にならないところもあるかもしれないし
効率が良くない部分もあるかもしれません。

自分に合う形で使ってみてください。

では今日はこのくらいで。

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