数学の勉強法!僕が東大受験に向けて考えていたこと

数学の勉強法!僕が東大受験に向けて考えていたこと

こんにちは、山本です。

先日生徒と数学の勉強法の話をしたので、
今回はそれについてまとめておこうと思います。

普段化学と物理の記事ばかりなのに
急に数学かいって感じですが。笑

まあ浪人時代の思い出を振り返る感じでゆるく書いてきます。

東大受験に向けての数学勉強法

僕は現役受験の終了後に東大受験を決めたので、
一般的な受験生とは違いがあるかもしれませんが、
だいたい以下のことを意識していました。

山本の数学勉強法
 ①目標点から達成レベルを決める
 ②まずは教科書レベルの解法を覚える
 ③Howの視点で過去問演習
 ④Whyの視点で過去問演習

どういうことか個別に説明します。

①目標点から達成レベルを決める

まず真っ先にやったのは、
最終的にどうすれば合格するか
というのを考えることです。

これを知らずに勉強しても
ただがむしゃらに勉強するだけになってしまいます。

ネットを使って合格最低点を調べてみると、
東大の合格最低点はだいたい毎年同じくらいです。
実際今調べてみると(理科I類)、
2019年度が335点、2018年度が319点、
2017年度が347点、2016年度が328点、…
のようになっています。

より詳しくは以下を参照。
https://todai.kawai-juku.ac.jp/exam/average.php

過去10年度くらいをみても、
330点を取れれば7年度で合格、
350点を取れれば確実に合格です。

センターは足切りを超える必要があるので、
少なくとも737点くらいはあるでしょう。
これを二次に換算すれば90点になります。

よって二次試験では、
まずは330-90=240点を取ることができれば、
かなり高い確率で合格できるわけです。

あとはこの点数を科目ごとにどう割り振るか。

僕は以下のように点数を割り振りました。

山本の目標点数
 国語 20点/80
 数学 60点/120
 理科 80点/120
 英語 80点/120
 センター 90点/110
 合計 330点/550

普通は均等に分けるかもしれませんが、
僕は物理と英語が比較的得意だった、
国語(とくに古典)は勉強したくなかった、
などから以上のように割り振りました。
(あわよくば国語0点で受かりたいと思ってました。笑)

また最近では数学が優しくなっているので、
数学が得意ならもう少し取るのが普通かもですけどね。

まあとにかく、
以上から数学は60点取ればいいとわかりました。

では数学で60点はどうすれば取れるかというと、
6問中3問を完答すればいいことになります。

ここで過去問を開いてみます。
すると実際難しい問題もあるわけですが、
6問中簡単な3問だけ解けばいいとなると、
「やや難・難」と言われるような問題は
基本的に解ける必要がないことに気づきます。

東大は難しい大学かもしれませんが、
「易・やや易・標準」さえきちんと解ければ
普通に合格点は取れるわけです。

以上を踏まえて、
東大の簡単な過去問が正確に取れるレベル
というのを目指せばいいとわかります。

まずはここまでが第一段階です。

②まずは教科書レベルの解法を覚える

目標がわかったところで勉強を始めます。

まずは教科書の定義や公式は覚え、
例題はすぐに解けるようにします。

深く理解することも重要ですが、
まずは何より教科書レベルが解けるかが重要です。

教科書の定義や公式は「道具」ですから、
これを身につけないと過去問など解けません。
だからまずはこれらを覚えていきます。

また、基本的な解法も覚えます。

教科書に載っているような例題は、
(i)定義や公式を確認するための問題
(ii)公式の最も単純な応用を見せる問題
(iii)頻出の応用問題
などがあります。

(i)(ii)は定義と公式を覚える問題です。
当然これはやっておくべきです。

(iii)は例えば「/(2^{100}/)は何桁か」みたいなのです。
これは頻出だし必ず解ける必要がありますが、
解法を全く知らずに解くのは難しいでしょう。

対数を知っていればその場で解けるというより、
一度解法を見て、覚えておかないと、
その場で発想できる人は少ないと思います。

これが最初に「解法を『覚える』」といった理由です。

まず教科書レベルは当然の知識と思って、
「あー、この発想はよくあるやつね」
と思えるようにしておきます。

まあ正直浪人当時にここまで考えてませんが、
せめて教科書くらいは即答できるようにしよう
というのが当時の考えでしたかね。

何にしてもまずは教科書を完璧にします。

わかりやすく教科書と言っていますが、青チャートの例題などもほぼ同じです。時間がある人は教科書の後に青チャートなどをやってもいいでしょう。

③Howの視点で過去問演習

基本の解法を身につけたら、
後は過去問を使って目標点を取れるようにします。

まず最初は普通に解いていきました。

ここまでは解法を覚えればよかったですが、
実際の入試問題は無限のパターンがあるので、
それだけではジリ貧になってしまいます。

そこで「Howの視点」で問題を解きます。
これはいわゆる「考えて解く」みたいなやつです。

解答例を見たときにそれを覚えるのではなく、
どんな仕組みでその式変形が起こっているか、
どんな仕組みで論理が展開しているか、
というところを理解していきます。

こういう風にいうと難しそうに聞こえますが、
実際にはそこまで難しい話でありません。

なぜその式変形が成り立つかわからない
という部分を全て潰していくとか。

解答例の「〇〇だから、××が成り立つ」の論理関係がわからなければ、
教科書を調べたり具体例を考えたりして理解していくとか。

論理構造としてわからない部分が
どういう仕組みで成り立つのかを解明していきます。

少しふわっとしたイメージで言えば、
他人にその問題を教えられるくらいまで理解する
という感じです。

これを繰り返していくことで、
難しい論理関係を自然に理解できるようにしたり、
難しい問題の解答の意味を正確に理解できるようになります。

④Whyの視点で過去問演習

しかし、実はここまでやってもまだ、
実際に模試を受けると解けなかったりします。

それはなぜかというと、
いくら難しい論理関係などを知っていても、
問題文を見たときにそれを発想できるか、
というのは別の問題だからです。

おそらく③まで丁寧にやっていれば、
誘導の細かい問題やセンター試験では
特に困ることはないでしょう。

しかし記述では解答の1文字目から
自分の力で書き始める必要があるので、
ここまでやっても解けない可能性があります。

その場合に備えて僕がやっていたのは、
「Whyの視点」を持って演習するということです。

これはどういうことかというと、
「解答作成者はなぜここでこの公式を使おうとしたのか」
「解答作成者はなぜここに注目したのか」
などを考えるということです。

おそらく解答作成者は、
そのタイミングでその公式を使いたくなったはずです。
しかし自分はその気持ちがわからない。

逆に言えばそこの気持ちさえわかれば、
自分も自然にその公式を使いたくなるはずです。

例えば二次方程式を解く方法には、
・因数分解をする方法
・解の公式を使う方法
などがあると思います。

もちろん後者で全て解けますが、
全て解の公式で解いていては時間がかかるため、
現実的には前者も使うでしょう。

しかしそれはどのように使い分けているのかです。

例えば/(x^2+2x-7=0/)を見た場合、
これは解の公式で解くとすぐに思えますね。

それはなぜかというと、
たとえば定数項が-7だからだったりします。
因数分解の結果が(x-α)(x-β)であれば、
定数項はαβになるわけですが、
素数の7では約数を1と7しか持ちません。
よってすぐに因数分解できないとわかるわけです。

ここまで説明しなくてもわかると思いますが。笑

まあとにかくそういう気持ちがあるから、
僕たちは「解の公式を使いたいな」と思えます。

これを逆算すれば、
自分が発想に至らなかったような部分でも
解ける人からするとそう解きたくなる理由があるはずなのです。

最後はとにかくその理由を探す作業をします。

では具体的にどんな手法で探すかというのは、
また別の記事で書こうかなと思います。
ほんとはここで書こうと思いましたが、
思ったより長くなって疲れました。笑

④は③と平行になることも多いですが、
東大過去問の標準レベルが解けるまで
この作業を繰り返します。

そしてときどきやってくる模試で
その精度をチェックしていきます。

多くの人は③くらいまでしかやらないので、
過去問を何度解いても模試と本番では解けなかったりします。

とにかく「その問題を実際に解けるのか」
というところを磨いて本番で完答する力をつけるため、
④を相当意識していましたね。

最後はざっくりしてしまいましたが、
より詳しいことは今後書くと思います。

実際何点取れたか

僕は浪人から東大を受験したこともあり、
現役の時の模試の記録などはありません。

そして浪人の夏の東大模試では、
120点中26点という結果でした。
まあ流石に全然間に合っていないですね。

この時の模試は受けながら
「これは全然解けないな…」
と感じていましたね。

まず何をしていいかわからない、
というのを感じて、それが以上の勉強法につながります。

そしてその勉強法を続けた結果、
試験本番は26点→80点くらいになりました。

(模試は結果が今でも手元にあるんですが、
本番の成績は捨ててしまっていて曖昧ですが。笑)

以上の勉強法を通して
東大標準レベルは解けるようにしていたし、
実際の入試形式で6問を解く練習をしたときにも
必ず3問は完答できるようになっていたため、
まあ60点は超えるでしょと思っていました。

だから本番も自然体で迎えましたし、
無難に合格点を取りに行けたと思います。

最後に

今回は僕が浪人時代にした勉強法についてでした。

巷の勉強法のように、
教材を指定したり、周回回数を指定したり、
のような明確な勉強法ではなくてすいません。

ただどうしても、
結局本番解けるかどうかが大事なので、
何周すればいいとかではないと思うんですよね。

解けないなら何かが間違っているし、
ではどうすれば解けるかを考えるという話なので、
最終的な部分は考えずに何周しても無意味だと考えます。

参考になる部分があったら嬉しいです。

P.S.
短めの日記くらいで続けようと思っていたのに、
なんだかんだかなり長文になってしまう。笑

次くらいからは短めにしよー。

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